2012年1月1日日曜日

クリストファー・10.20バスビー氏(ECRR)の東日本大震災がれき処理に関する警告発言について

From: "T. kazu"
Date: 20111020 10:16:08:JST
To: CML
Subject: [CML 012681] Re: 東本さん、ずいぶんな歪曲ですね。クリストファー・バスビー氏(ECRR)の東日本大震災がれき処理に関する警告発言について
Reply-To: 市民のML


東本さん 

私が問題にしているのは、「(政府、環境省が)がれきの処理を全国の行政に依頼しようとしているのは、福島
の子どもたちが病気になったときに補償しないですむようにがれきを全国に拡散して、他地域で子どもたちの
健康状態が福島と変わらないようにするためである」と断定するクリストファー・バスビー氏の論理です。


「と断定するクリストファー・バスビー氏の論理です」
という東本さんの断定はともかくとして、
私もバズビー氏と同様の危惧を、かなり前から感じています。


すでに、文科省は学校のセーフティーを福島なみに考えることを、
全国の学校に通達しています。
最初は「年20ミリシーベルトまで」といい、
最近は「8時間と休暇を引いた学校生活で年1ミリシーベルトまで」と。
これは全国適用です。 

 文京区柏学園についての東京都文京区教育委員会のロンリをごらんください。
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/894.html
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_kankyo_housyasen_kekka20110921.html
「子どもたちにできるだけ被曝させまい」という理屈ではなく、
「子どもたちはどこまで被曝させてよいか」という通達の適用です。) 

福島との平準化は、
行政末端まで施行されれている現存政策、「現存被ばく状況」となっているのです。
食品摂取でも同じです。


疫学というのは、放射能に限らず、あらゆる毒物に関して、
「被曝人口」と「非被曝人口」とのリスク比較です。
後者は、対照、または、コントロールまたは、バックグラウンドといいます。 

仮に東京周辺をバックグラウンドだとすれば、
文京区の柏学園がある東葛地方は
すでに「避難の権利地区」の汚染濃度(もしくはそれ以上)です。
バックグラウンドの一部は、
「被曝人口」として数えられる福島中通と遜色ない被曝地となっているのです。
つまり、福島との差はもうかなり埋まっているのです。

そして 

しかし、実際にはそういうことは起こりえないでしょう。すでに述べていることですが、放射性汚染物質はその
自治体のもっとも人気のない場所に閉じ込められ、それ以上他地域に拡散しない措置がとられるはずだから
です。また、そうでなければなりません 

東本さんは、どうやら、
理念のとおり物事が進んでいる、
「進んでいるはずだから・・・」「大丈夫だ。」
という国会答弁思考をなさっているようです。ざんねんです。
「広報よこはま」を執筆した東京大学某名誉教授とも同じ思考形態です。
http://yokohama-konan.info/koho_yokohama.html 

1か月前、横浜で問題が紛糾した時、あすにも処分開始されようとした
埋め立て予定地がどこだったか?

放射性汚染物質はその自治体のもっとも人気のない場所に閉じ込められ、
それ以上他地域に拡散しない措置がとられるはずだからです。 

ホントに東本さんが仰るような場所だったか?
調べれば分かりますから、いちど東本さんも検証なさってください。
本当にそうなら、一億火の玉、東本さんに命を預けることができます。 

また、御住居の自治体だと、どこに捨てることになるのか、
具体的にお考えなさるようお願い致します。


放射能汚染物は、
焼却場では「分かっていて燃やせない」という法律になっています。
目をつぶって法律をくぐりぬけても、焼却灰やフィルター灰は既に高濃度で、
二次処理ができずに、敷地にあふれかえっています。 

一方埋め立て処分場では、時間の経過と共にやがて放射性セシウムは濃縮され、
海や地下水への汚染が問題になってくるでしょう。それは何十年か先です。
東本さんも私も草臥ったあとのまつりでしょう。 

当然、その放射性汚染物質を閉じ込めた一帯は「立ち入り禁止区域」
ということにもなるでしょう。 

鉄条網が巡らされ、放射能マークがべたべた貼られ、

自動小銃をもったNPNuclear Police)が警戒するエリアですか?

そんなことして問題にならない人跡未踏の地が
東京や大分に果たしてあるのでしょうか?



公称の自然放射線量は、
「年0.99mSv」から「年1.4mSv」、更に「年2.4mSv」へ
なんの説明もなくに引き上げられましたが、
これが、
「年4mSv」、「年5mSv」になる日も近いようです。



なにしろ、放射能に寛容な御仁が増えているようですから。
私はバズビー氏の警告をも含めて、「被曝大国化ニッポン」と呼んでいます。

ni0615田島拝



PS
なお、対照、または、コントロールまたは、バックグラウンドを引き上げて、
「被曝人口」と「非被曝人口」、双方のリスクの差を小さくした操作は、
既に立派な経験実績があります。

放射線降下物による内部被ばくを限りなく小さく見せかけ、
その影響をゼロとし、
「内部被ばく人口」を「非被曝人口」に繰りこんでしまった、
ABCC、のち放射線影響研究所の業績です。

「被爆体験者訴訟」の沢田昭二意見書をぜひお読みください。















From: higashimoto.takashi@khaki.plala.or.jp
To: cml@list.jca.apc.org
Date: Wed, 19 Oct 2011 22:32:20 +0900
Subject: [CML 012675] Re: 東本さん、ずいぶんな歪曲ですね。クリストファー・バスビー氏(ECRR)の東日本大震災がれき処理に関する警告発言について

田島さん

私が問題にしているのは、「(政府、環境省が)がれきの処理を全国の行政に依頼しようとしているのは、福島
の子どもたちが病気になったときに補償しないですむようにがれきを全国に拡散して、他地域で子どもたちの
健康状態が福島と変わらないようにするためである」と断定するクリストファー・バスビー氏の論理です。

このバスビー氏の論理が成立するためには、放射性がれきの処理を引き受けた(仮に引き受けたとして)自
治体のほぼ全域の放射能濃度が現在のそれ(「全国の放射能濃度一覧」 http://atmc.jp/ 参照)よりも同処
理を引き受けなかった他の自治体よりも著しく、あるいはかなりのレベルで高くなるという現象が一様に生じ
るということがなければなりません。

しかし、実際にはそういうことは起こりえないでしょう。すでに述べていることですが、放射性汚染物質はその
自治体のもっとも人気のない場所に閉じ込められ、それ以上他地域に拡散しない措置がとられるはずだから
です。また、そうでなければなりません。当然、その放射性汚染物質を閉じ込めた一帯は「立ち入り禁止区域」
ということにもなるでしょう。そうであれば、バスビー氏の上記の論理は成り立たないはずです。

注:ここでは放射性汚染物質を完全に閉じ込めることができない埋め立て処分場や焼却施設などは放射性
がれき処理場として当然不適であるということを大前提にして論を進めています。ですから、そういうところを
放射性がれき処理場にするということであれば論外のこととして地元住民が猛反対するのは当然のことです。
私はそういうことを否定しているのではありません。

そうした成立しえない論理を前提にして、政府、環境省は「福島の子どもたちが病気になったときに補償しな
いですむようにがれきを全国に拡散」しようとしているなどと三段跳びに飛躍した断定をする。こうした論法は
デマゴギーの一種と言えるのではないか。そうしたデマゴギーに似た論法は脱原発の実現のためにも拡め
てはいけない、ということを私は言っているのです。この私の論法が「太いリクツ」になっていないとは私は思
いません。

ウィキペディアからの引用はバスビー氏のこれまでの論の強引さを傍証するためのものです。

「肝心なことは、放射能被曝をどのように回避するかです」。また、「大切なことは、健康被害を回避するには、
放射能汚染地域から人間が逃れることしかない、ということです」。また、「放射能に汚染されたガレキを各地
に分散させることは、放射能を拡散させることです」という田島さんのご指摘は福島のことを考えるとよい知恵
はないものか、と悩みあぐねていますが結論としてそのとおりだと思っています。

だからといって、強引なリクツで成り立つ(と私には思える)バスビー氏の論を否定してはいけない、ということ
にもならないだろうとも思っています。


東本高志@大分
higashimoto.takashi@khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

----- Original Message ----- 
From: "T. kazu"
To: "CML" ; "「平和への結集」市民の風"
Sent: Wednesday, October 19, 2011 7:24 PM
Subject: [CML 012668] Re: 東本さん、ずいぶんな歪曲ですね。クリストファー・バスビー氏(ECRR)の東日本大震災がれき処理に関する警告発言について



東本さん

ずいぶんと長い文章ですが、

綱渡りのような尻取りゲームですね。

太いリクツはどこにも通っていない。



せっかくの長い文章ですが、

私は短くレスを返します。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



肝心なことは、

放射能被曝をどのように回避するかです。



大切なことは、

健康被害を回避御するには、放射能汚染地域から人間が逃れることしかない、

ということです。



放射能に汚染されたガレキを各地に分散させることは、

放射能を拡散させることです。



放射能を全国に拡散させて「痛みを共有しようではないか」

そんな、なにや節を唱えて、

放射能被ばくのリスクは低減するのですか?



東本さんはそこを全く考えていない。

おそらく、情緒でしかないのです。



「私たちも連帯して放射能浴びますから、福島の皆さん、どうかこらえて留まって下さい」

とでもいうのですか?



放射能を全国に拡散させて「痛みを共有しようではないか」

これは全く、おかしな精神論です。

戦術的になんの意味もないのに「痛みを共有してます」posingのために、

数千の将兵を玉砕させた「大和出撃」にも似ています。

一億火の玉、一億玉砕の一歩手前です。



放射性物質を拡散させたからといって、

被曝のリスクは増大すれこそ提言はしません。

福島の人たちにとってもです。

技術的にも明解なのです。



もし、東本さんのきょう日の意見が、

聞くに値する、もしくは読むに値するものとなるためには、

東京にあるいは大分に「高レベル廃棄物処分場」を誘致する、

きちんとした評価書付きの提案となった時、のみです。



私たちがすべきことは、

1、福島の人を救う、逃げ道を確保する。

2、放射能の拡散を防ぐ、

この2つを並行して行う以外にはありません。



バズビー氏は、「拡散(薄めて)ナントカしよう」に厳しい警告を発しています。

その言葉尻をとらえて尻取りゲーム、

しかも、今中氏を出汁にしてバズビー批判をする、2ちゃんネラーもどき。

「あいつはデマを言ってるかも知れない」(笑う)





東本さん、そんな手法は4カ月も前にtwitterでは陳腐化してますよ。



なお、小出氏は高線量廃棄物も低線量廃棄物も、域外搬出は基本的に反対しているはずです。

なぜ福島第一とともに廃炉になる筈の、福島第2の敷地内に運ばないのか、

とも、確か言ってたはずです。





放射能を分かち合えば「連帯」?

それって、オカシカネ?

為政者の「カオを立てる」こと以外に、

それって、どのような効果があるのでしょうか?







ni0615 田島拝

安禅不必須山水

http://ni0615.iza.ne.jp/blog/list/











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From: higashimoto.takashi@khaki.plala.or.jp
To: cml@list.jca.apc.org
Date: Wed, 19 Oct 2011 13:12:31 +0900
Subject: [CML 012659] クリストファー・バスビー氏(ECRR)の東日本大震災がれき処理に関する警告発言について

環境省が全国自治体に要請している「東日本大震災により生じた災害廃棄物」とその放射性がれきの受け入れ
に関して、先に私は、同省の各都道府県宛て内部通達(事務連絡)に記載されている「(同受け入れを表明した)
個別の地方公共団体名は公表しないこと」にするという同省の姿勢は政府機関としての環境省が率先して「情報
隠し」を公言することに等しく、政府がお題目的に懸念する「風評被害」をなくすという観点からもまったく逆効果の
誤まった姿勢であること。また、この期に及んでもなお「情報」を隠蔽することによってことなきをえようとする政府、
環境省の態度は、災害廃棄物と放射性がれきの処理の問題は国民的課題というべきものですが、その国民的
課題の解決のためにもまったく逆立した倒錯した態度であることを指摘しておきました(CML 012627)。
http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-October/012488.html

その放射性がれきの処理の問題に関して、ECRR(欧州放射線リスク委員)のクリストファー・バスビー氏(注1)の
がれきに関する次のような発言を援用して「更なる放射能汚染、被曝の拡大」を阻止するために全国の各自治体
は「東日本大震災により生じた災害廃棄物」の処理の受け入れを表明するべきではない。がれきの処理の受け
入れをしないように自分たちが住む県、市へ声を伝えましょう、という檄(注2)がメールなどによって「拡散」されて
います。

クリストファー・バスビー氏の放射性がれきに関する発言は次のようなものです。

「(政府、環境省が)がれきの処理を全国の行政に依頼しようとしているのは、福島の子どもたちが病気になった
ときに補償しないですむようにがれきを全国に拡散して、他地域で子どもたちの健康状態が福島と変わらないよ
うにするためである。」( http://t.co/cKtgjF7D

しかし、このクリストファー・バスビー氏の立論は、同がれき処理の問題に関する小出裕章氏(京都大学原子炉
実験所助教)などの発言とくらべてみても乱暴すぎて私には少し以上に疑問があります。そこでクリストファー・
バスビー氏の経歴と業績と同氏の所属するECRR(欧州放射線リスク委員会)について少しばかり調べてみまし
た。同氏の発言に対する私の疑問についてはその記述の後で述べることにします。

ウィキペディアによれば、バスビー氏は、「ECRRの科学セクレタリーを務めるとともに反原発政策を掲げるイギ
リスの環境政党イングランド・ウェールズ緑の党の代弁者」の役割も負っていたようです。私としていささか強引
と思える彼の発言はそういう政治的背景とも無縁ではないような気がします。
(以下、ウィキペディアの記述は『欧州放射線リスク委員会』( http://ja.wikipedia.org/wiki/ECRR#cite_note-9
より引用)

ウィキペディアはバスビー氏について次のようにも記しています。

ECRRは英国の核実験退役軍人が国防省を訴えた裁判で原告側に協力している。ECRRのクリス・バズビー
は、OurPlanetTVの取材に対してすべてのケースで原告が勝利し、すべての陪審員・裁判官がICRPよりもEC
RRの基準を支持したと主張しているが、実際には核実験と健康被害の関連性を証明することができないとし
て10の代表事例のうち9までが聴聞を行う以前に棄却されており、ECRRの基準が支持されたと言うことはで
きない。現在は原告側が棄却を不服として最高裁で争っている。」

また、ウィキペディアは、バスビー氏の所属するECRRについても英国健康保護局の次のようなECRR批判も
紹介しています。

ECRRは、2つの調査結果を発表している」がそのうちの一つの「2003年のECRR勧告『放射線防護を目的と
した低線量の電離放射線被曝のもたらす健康への影響』(略)は、発表されてまもなく、英国健康保護局(en:
Health Protection Agency)による批判が加えられた。同局は、ECRRを『公的機関と関わりのない独自(self-
styled)の組織』とした上で、『恣意的であり、十分な科学的根拠を持たず、ICRPについては多くの曲解が見ら
れる』とした。」

さらにウィキペディアは今中哲二氏(京都大学原子炉実験所助教)の次のようなECRR批判も紹介しています。

ECRRの低線量被曝リスク評価について、反原発派の今中哲二(京都大学)は、ECRR勧告への個人的感想
として『セラフィールド小児白血病などのデータを内部被曝によって説明しようという問題提起は、仮説としては
面白い』『ECRRのリスク評価は「ミソもクソも一緒」になっていて付き合いきれない』『ECRRに安易に乗っかると、
なんでもかんでも『よく分からない内部被曝が原因』となってしまう』と述べている。」

実際に今中氏は下記のレジュメ(p11)でECRRをつぎのように批判、評価しています。

ECRR勧告への個人的感想
セラフィールド小児白血病などのデータを内部被曝によって説明しようという問題提起は、仮説としては面白い。
しかしながら、仮説を実証するデータはほとんど示されていないし、リスク評価手法全体に一貫性が認められ
ない。」
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/100/seminar/No99/imanaka041215m.pdf

放射能、放射線問題は専門的知見にわたることが多いので素人にはその判断の当否はわかりにくいところが
あります。専門家らしい人(ここではバスビー氏のことを指していますが)の意見には信頼できる専門家の意見
を対置して考えてみる、というのが素人にとってはベターな方法のように思います。そういう意味で今中氏のEC
RR勧告に対しての「感想」を援用してみました。

さて、そこでバスビー氏の発言に対する私の若干の疑問について述べてみます。

バスビー氏は上述したように放射性がれきの処理の問題について「(政府、環境省が)がれきの処理を全国の
行政に依頼しようとしているのは、福島の子どもたちが病気になったときに補償しないですむようにがれきを全
国に拡散して、他地域で子どもたちの健康状態が福島と変わらないようにするためである」と断定しています。

しかし、このバスビー氏の断定は、各自治体において、おそらくもっとも人気のない場所の一箇所(あるいは複
数箇所)に閉じ込められるだろう放射性汚染物の放射能汚染が各自治体全域に及ぶかのように措定している
点において誤りであること。また、東日本大震災により生じた災害廃棄物のすべてが放射性がれきであるかの
ように措定している点においても誤りであること(むろん、福島第1原発事故以後放射能汚染は全国に飛散して
おり、全国のどの地域も多かれ少なかれ放射能汚染の影響を受けています。その意味では放射能汚染度の
比較的小さい東北各県の地域と東北各県以外の全国各自治体の放射能汚染度は比較してそう大差のないと
ころもあります(「全国の放射能濃度一覧」 http://atmc.jp/ 参照)。それを均しなみに東北各県の災害廃棄物
のすべてが放射性がれきのようにいうのは誤りだろうということです)。その誤まった前提をもって行政当局は
「福島の子どもたちが病気になったときに補償しないですむようにがれきを全国に拡散」しようとしているなどと
推論しても、その推論はそれこそ「風評加害」の論にはなりえても科学的推論とはとてもいえないこと。それが
バスビー氏発言に対する私の基本的な疑問です。

小出裕章氏はこの問題について次のように言っています。

「除染という言葉を私たち使いますけれども、決して放射性物質そのものがなくなるわけではありません。どこ
か別の所に移すということしか私たちはできないわけで、たとえば初めの頃に郡山市が学校の校庭の土を剥
ぎ取って市の処分場に捨てに行ったところ、処分場周辺の方々が嫌だと言って断ったそうですね。で、それで
しょうがなくてまた校庭に持ち帰って山積みしたということがありましたけれども、そんなことはほんとうはして
はいけないのです。剥ぎ取った土はほんとうはどこか人々が触れないようなところ持っていって集めてそこに
埋める。あるいは錘をするということをしなければいけないはずだと思います。では、それをいったいどこにす
るのかということになってしまうとほんとうにどうしたらよいのかわからないという状態に私自身もあります。」
(「たね蒔きジャーナル」毎日放送ラジオ 2011818日)
http://ggtms.com/p/koide.html

見られるとおり小出氏は放射性がれきの処理の問題は福島県マターのあるいは東北各県マターの問題だと
は言っていません。自分自身にとっても「それをいったいどこにするのかということになってしまうとほんとうに
どうしたらよいのかわからないという状態」だと言っています。放射性がれきの処理の問題、東日本大震災に
より生じた災害廃棄物の処理の問題は「こんなことが起きないように原発を止めたかった。(しかし、それでも
実際に原発事故が起きて放射能が全国、あるいは世界に飛散した以上)今までとは違った世界に生きること
を覚悟しないといけなくなった」(「たね蒔きジャーナル」毎日放送ラジオ 201168日)、そうした全国民的
課題というべきなのです。放射能情報の正確な情報開示の上、冷静で科学的な判断のもとに全国民的論議
によって決めなければならない課題だといわなければならないでしょう。いたずらに「がれきの処理の受け入
れをしないように自分たちが住む県、市へ声を伝えましょう」などと檄を飛ばす問題ではなかろう、と私は思い
ます。

ちなみに私たち市民のこれからの放射能とのつき合い方について、10月17日付けの毎日新聞のコラム「風
知草」に面白いことが書かれていました。

曰く。

「(医療の専門家の)赤ひげ・木村はこう言っている。『むやみにビビる必要はないが、正しい防御は必要。正
しく怖がるべきです』/この夏、京都五山の送り火から、セシウムのついた陸前高田の松材が締め出される
騒ぎがあった。これなどビビり過ぎの典型だと木村は言う。」
http://mainichi.jp/select/seiji/fuchisou/

注1:ECRR(欧州放射線リスク委員)のクリストファー・バスビー氏はこれまでも本メーリングリストなどにおい
てもクリス・バズビーの表記でたびたび紹介されています。

注2:メールなどによって「拡散」されている「がれきの処理の受け入れをしないように自分たちが住む県、市
へ声を伝えましょう」という檄(要約)は次のようなものです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東日本大震災による瓦礫について、環境省は全国の自治体に処理を打診し、各地での受け入れを進めよう
としています。瓦礫は放射能に汚染されており、それを、焼却、埋め立等によって処理する事は、更なる放射
能汚染、被曝の拡大を引き起こします。

下記はドイツのバスピー博士の瓦礫に関する発言の映像の転送メールです。
バスピー博士の瓦礫への発言等  http://t.co/cKtgjF7D

<要旨>
瓦礫の処理を全国の行政に依頼する理由として、福島の子ども達が病気になった時に補償しないですむよ
うに、瓦礫を全国に拡散して、他地域で子どもたちの健康状態が福島と変わらないようにするため。

子ども達を放射能から守るために、避難と健康維持企画等を公表。
子ども達の健康を第一に、人々が緩慢な死に追いやられるのを防ぎましょう。
瓦礫の処理の受け入れをしないように自分たちが住む県、市へ声を伝えましょう。
政府、各議員へ、瓦礫の拡散の中止の声を届けましょう。

あらゆる方法で、瓦礫の全国拡散を止めましょう!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


東本高志@大分
higashimoto.takashi@khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

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